生産者:いしかわ製茶 石川龍樹
プロボクサーから茶農家へ
自動車産業で有名な愛知県豊田市で、私は祖父から続く茶園を守る3代目の茶農家です。
子供の頃は農家であることにコンプレックスを感じ、高校時代にボクシングに夢中になり、大学在学中にプロテストに合格して卒業後はプロボクサーとしてトレーニングとアルバイトの日々を送っていました。
しかし、24歳の時実家の手伝いをした際に、お客様から「美味しい」と言っていただき、そのときの喜びがきっかけとなって就農を決意しました。
有機栽培へのこだわり
私たちの茶園は、豊田市下山地区の標高650mにある「しもやま高原」にあります。
父の代から農薬を一切使わない栽培を続けており、1995年には抹茶農家として日本で初めて有機JAS認証を取得しました。
国内市場での苦労を経て、2003年に欧州の有機認証、2010年には米国の有機認証制度NOPも取得し、海外市場に活路を見出しました。
海外での評価と輸出の成功
2011年から日本語と英語でブログを始め、英国の茶葉専門店との取引をきっかけに欧米への直接販売を展開しました。
当初年間9kgだった輸出量が現在では800kgを超え、生産量の8割以上を海外に輸出しています。
この成果が評価され、2020年には「日本農業賞大賞」を受賞しました。
こだわりの茶葉
私たちが生産するお茶は、有機栽培による高品質な緑茶と抹茶が特徴です。
標高の高い茶園で育った茶葉は、寒暖差により濃厚な味わいと香りを持ちます。玉露、かぶせ茶、煎茶などの緑茶から、抹茶、てん茶まで幅広く生産しています。
特に、手摘みで丁寧に収穫した一番茶は、贅沢な味わいが楽しめます。
また、お茶の魅力を多くの方に知っていただくきっかけとなればと、茶葉を使った加工品開発にも力を入れています。
「食べるお茶」など、お茶の新しい楽しみ方を提案しています。
【いしかわ製茶】
▼生産している主な農作物
有機栽培の緑茶、抹茶
▼所在地
愛知県豊田市豊栄町9-48